どのような問題があるか 従業員が50人の製造業A社の例を取り上げます。事務員さんが勤続 40年でめでたく定年退職することになり、退職金を計算してみると、なんと退職金が2千万円に!
社長はびっくりしたが、事務員さんはもっとびっくり。
社長は 「こんなはずではなかった・・・・」 と天を仰ぎ大きなため息。
A社の退職金は基本給に支給率を掛けて退職金を計算しています。昇給すると基本給が上がり、昇給する分、退職金が増加する、しかも勤続年数が増えるほど、支給率が高くなるような仕組みになっています。
勤続が長い社員ほど退職金が高くなる、それも定年退職前の10年間でうなぎのぼりに増える仕組みになっています。
※実は多くの企業がこのような制度です。
話は一人の問題だけに終わりません。これから10年間で退職金支払いに幾ら必要なのか計算して、さらにびっくり。
退職金を払うと、利益がふっとび、赤字になると予測できました。
調べた結果、今後、定年を迎える 3人分の退職金を適格年金(企業年金とも呼ばれています)で払ったら、適格年金の預金が底をつき、 4人目からは会社が借金をして退職者に退職金を支払わなければならないことが判明。
利益がでるかでないかのぎりぎりの経営状態のA社に、事業投資ならまだしも、 経費となるだけで何の利益も生まない退職金の支払のために融資をしてくれるほど金融機関は甘くありません。
社長の頭に 「退職金倒産」 の4文字がよぎります。
定年退職者がしばらくいなかったので、退職金制度をほったらかしにしていたツケが回ってきたのです。
適格年金の導入は、一時期の流行だったこともあり、あの会社がやっているのなら我が社もという横並び意識と、保険料が非課税になるので節税になるし、福利厚生も充実するので優秀な社員を採用しやすいと、社員のためにと思って契約をしました。
社長は「○○生命にだまされた!」と悔しがっています。(生保さんの名誉のために申し上げますが、生保さんを責めるのは筋違いです。)
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